広島市東区医師会会員と地域医療のために活動する団体です

区民が安心して
暮らせるために

会長挨拶

 本会は、非営利型一般社団法人として、広島市医師会、広島県医師会と連携し、公益性の高い事業を行い、区民が安心して暮らせるための医療施策および本会会員支援親睦事業を行っております。
 特に超高齢化社会に対応するため、東区医師会在宅医療支援ネットワーク(東区3本の矢)を独自に立ち上げ、医療、看護、介護、福祉、行政等の多職種が連携した東区版地域包括ケアシステムを構築し、成果を上げております。また、地域共生社会の実現に向けて、前述のグループに地域で活動する団体を加えた「地域共生社会実現のためのネットワーク会議」にも参加し、共に活動しております。これらの事業は本会の根幹であり、今後とも継続発展させていきたいと考えております。
 また、区民の皆様が安心して暮らせる地域医療・介護連携、会員相互の親睦事業、会員支援事業を推進し、この度の新型コロナウイルス感染症や大規模災害のような事態に直面した場合には、いち早く情報収集を行い、市、県医師会と連携し対応してまいります。今後とも、ご支援、ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。

一般社団法人 広島市東区医師会会長
金谷 雄生

組織体としての変遷

 本会は、平成9年10月26日に広島市医師会の下部組織として設立しました。その後、 新公益法人制度改革(平成20年12月施行)により、位置付けが変わり、平成26年4月に広島市医師会が新法人法による「一般社団法人 広島市医師会」に移行したことに伴い、本会は下部組織ではなく、広島市医師会と事業・目的を同一にして医療事業を行う連携関係にある団体、法人格を持たない、いわゆる「人格なき社団」になりました。 しかし、「人格なき社団」では、公益事業を行う団体として社会的信用がありません。独自に公益事業を行い、さらに行政から委託される公益事業を行う団体としては、社会的信用のある「一般社団法人」であることは必須です。平成28年4月1日付けで「一般社団法人 広島市東区医師会」として新たな船出をしました。

現在行っている地域医療事業

 東区の皆様により良質の地域医療事業を提供することを目的に、広島県、広島市、東区役所や広島県医師会、広島市医師会と連携して活動しています。現在、多くの地域医療事業を行っていますが、特に、『在宅医療』事業に力を入れており、3つの大きな事業をおこなっています。 先ず、平成21年から始めた「東区医師会在宅支援ネットワーク(東区在宅ネット)」事業です。これは、在宅医療を行っている医師同士が連携し、さらに在宅医療を希望するけれども在宅主治医がいなくてお困りの方に、在宅主治医を紹介する事業です。次に、平成25年から始めた「東区医師会在宅支援多職種連携ネットワーク(東区フェイスネット)」です。これは、先ほどの「東区在宅ネット」を中心に多職種(医師会、歯科医師会、薬剤師会、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、東区役所等)間のネットークを作り、ICTを利用して情報の共有と緊密な連携を図ることにより、より良質の在宅医療を提供する事業です。 次に、平成27年から始めた「東区医師会在宅支援入院対応ネットワーク(東区在宅アドネット)」事業です。これは、在宅療養されている方で、いざという時の入院先がなくてお困りの方に、入院先を確保する事業です。
 これら3つの事業を合わせて、東区医師会の在宅医療事業における「3本の矢」と呼んでいます。 その他、以下のような様々な地域医療事業を行っています。

(1)「かかりつけ医推進事業」
本会会員が相談医・協力医として連携し、東区役所や地域包括支援センターの相談窓口でかかりつけ医の紹介や医療相談等に協力しています。
(2)「認知症地域支援ネットワーク事業」
地域のより多くの社会資源(団体)がネットワークを作り、認知症の患者さんとその家族を支援するものです。本会会員が公的な研修を受け、「認知症サポート医」と「認知症かかりつけ医」として協力しています。また、「認知症サポート医」は、東区内6中学校の生徒を対象に行う「認知症サポーター養成講座」の講師を務めています。
(3)東区認知症初期集中支援事業
認知症になっても本人の意思が尊重され、出来るだけ住み慣れた地域の環境で暮らし続けるために、早期に認知症の人やその家族に関わることを目的とした事業です。最近は困難事例、医療介護を中断、拒否している人を医療介護サービスに繋げる作業が多くなりました。
(4)東区摂食嚥下支援ネットワーク
在宅療養中、入院中、これから在宅医療を希望されている嚥下困難の患者さんや誤嚥性肺炎を繰り返している患者さんに対して、在宅医療が継続できるように、東区内3病院と連携して診断治療を行うネットワーク事業です。 
(5)学校保健安全活動
地方公務員の非常勤嘱託である「学校医」、「教職員保健管理担当医」として、園、小学校、中学校、高等学校の生徒、職員に学校保健安全活動を行っています。
(6)健康診断活動
広島市の行う「4ヶ月児健診」、「3歳児健診」、「市民総合健診」に本会会員を推薦、派遣して協力しています。
(7)「市民公開講座」「出張医療講座」
様々なテーマで「市民公開講座」、「出張医療講座」を開催し、医療情報等を提供しています。
(8)嘱託医・委員(医師)の推薦
非常勤嘱託医・委員(医師)として広島市から推薦依頼のある「広島市介護認定審査会委員(医師)」、「障害程度区分認定等審査会委員(医師)」、「広島市生活保護担当嘱託医」、「広島市心身障害者センター嘱託医(内科)」、「在宅重度身体障害者訪問審査医」に本会会員を推薦して事業に協力しています。

今後の事業展開

 行政や他団体と連携して、「地域包括ケアシステム」の構築のための中核団体として活動していきます。
「地域包括ケアシステム」とは、『高齢になり、介護状態になっても、住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを、人生の最後まで続けることができるように、「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」、この5つが一体的に提供されるシステム、地域の包括的な支援・サービス提供体制』のことです。
 本会は、「東区3本の矢」事業を中心に、在宅医療事業、在宅医療・介護連携事業を行っており、現在は、「介護予防」、「生活支援」に関わっている地域団体と連携したシステムを構築するため、地域共生社会の実現にむけたネットワーク会議に参加、問題点を共有し、お互いが連携した東区版地域包括ケアシステム」の運用、地域共生社会の実現に向け活動をしています。

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